マンション購入のメリット
住宅には2種類の「どっちがいいか?」が存在します。
1つは、「賃貸か購入か」。そしてもう1つは「一戸建てかマンションか」。
どちらも、人によって答えが違うわけですから、一概にどっちが良いという事は言えません。
そこで今回は、マンション購入は一戸建てと比べてどんなメリットがあるのか、どのような点が一戸建てよりマンションが優れているのか?
という事をご紹介していきます。
金銭面から考えるマンション購入のメリット
まず、一番最初に考えるのはお金の面です。
毎月のローンの支払いだけでなく、税金や修繕費など、不動産を維持していくにはそれ相応のお金がかかります。マンションと一戸建てにはどのようなお金の差があるのでしょうか?
マンションの価格は一戸建てより安い
一般論として同じような立地で同じような広さであれば、マンションの方が価格は安い事が多いです。
それは、土地の価格が大きく影響するからです。
30坪の土地の一戸建てであれば、30坪まるまる土地価格がかかってきます。しかしマンションの場合、マンションの敷地を部屋の所有者で共有しているので、1部屋当たりの土地はそんなに多くありません。
例えば、30戸のマンションが30坪の土地に建つのであれば、マンションの所有者が所有する土地は1坪ということです。
一般的には、マンションの敷地面積の「数千万分の数千」というような、非常に細かい分数で共有持分が決まります。ですので、土地に対する費用が少なくて済みます。
管理費や修繕積立金、駐車場料金が掛かる
マンションの場合、毎月のローン以外に「管理費」「修繕積立金」がかかります。
駐車場料金も別途かかるところが殆どです。
「管理費」というのは、所謂マンション全体を管理する費用です。管理人さんの給与や、共用部の清掃、共用部の電気代などに充当されます。
「修繕積立金」とは、将来マンションを工事する時の費用を、毎月全員が積み立てておく、というものです。
これらはマンションによって大きな差があるのですが、毎月15,000円〜50,000円というような出費となります。
しかし一戸建てに住んでいても、将来的に修繕は必要です。ですので「一戸建てなら修繕の為のお金を貯める必要はない」というわけにもいきません。
また、管理費を支払う事で、共用部やエントランスなどの清掃、設備の定期点検をしてもらえるため、快適な生活を送ることが可能です。
資産価値という面ではやや不利か
将来の資産価値という点では、マンションは一戸建てに劣るケースが多いです。
それは土地です。
一戸建てであれば、家を取り壊しても纏まった土地が残るので、建て替えたり土地だけで売却することも可能です。
しかし、マンションは土地と建物を分けることが出来ないため、建物とセットでしか処分が出来ません。
その為、建物の老朽化が進み、時代遅れな物となってしまった時、売却に手こずるかもしれません。
しかし、最近のマンションの造りは非常にしっかりとしているので、今後40年50年と経過しても、充分に住むことが出来ると言われます。
立地の面で考えるマンション購入のメリット
マンションが明らかに一戸建てより優れている点は「好立地に建っている事が多い」という事です。
駅前、商業施設が近いなど、住環境が非常によく、大規模なマンション開発がおこなわれる場合は、大手スーパーチェーンやコンビニが狙って出店してくることもあります。
私の知人で、郊外の新築一戸建てを購入したために、最寄りのバス停まで徒歩5分。バスに乗って10分で最寄のJR駅。JRに乗って45分でやっと勤務先だそうです。
これに乗り換え時間を加算すると、通勤に1時間半かかるとのこと。
その一戸建てと同じ購入予算で、勤務先から5駅、15分のマンションも狙えたそうです。
これをどう考えるかは人によって異なります。立地という利便性を重視するなら、やはりマンションに軍配が上がります。
セキュリティ面で考えるマンション購入のメリット
最近の分譲マンションにはほぼ間違いなくオートロック、TVモニターホンの設備が整っています。
また、エントランス・駐車場、共用部等いたるところに防犯カメラが設置されており、警備会社の警備システムを導入しているマンションも多くなってきています。
また、マンションであれば、外から見ても留守かどうかわかりにくいという点が挙げられます。
マンションというのは、外から特定の部屋の電気が点いているか点いていないかというのは判別できても、そこが何号室なのかはわかりません。
しかし、一戸建てであれば、車の有無や照明で留守というのがすぐにわかってしまいます。
また、管理人や同じマンションの居住者の存在も大きな防犯性があります。管理人室は大抵エントランス近辺に設置されており、そこに人がいることで心理的に忍び込みにくいという効果があります。
また、マンション内のエレベーターや廊下をウロウロしていても、他の居住者に見られる可能性も高いです。
忍び込む時にはオートロック、管理人の目、他の居住者の目、居室の玄関ドア・・・と複数のハードルが有ります。
一方一戸建てでは、ご近所の目と玄関ドアだけしかなく、裏庭からガラスを割ってしまえばいとも簡単に強行突破も出来てしまいます。
マンションにセキュリティを求める声は多く、「管理費を支払う一環としてセキュリティを求める」という調査結果もあります。
リセールで考えるマンションのメリット
最初から売る気で一戸建てを購入する人は少ないでしょう。
しかし、マンションの場合は転売も視野に入れて購入される方も多いのでないでしょうか。
急な転勤など何かあった時に手放しやすいのはやはりマンションです。
マンションは、元々万人受けするような間取り・設備で造られており、それは売る時にも強みとなります。また、同じような間取りが集合しているので、同じマンション内で売却事例があれば、価格の目安が分かりやすいです。
しかし一戸建ての場合、同じ条件の物は存在しないので、売却の時の価格設定が難しく、更に個性的な間取りや設備の戸建であれば、強みにもなる可能性がありますが、リセールの際に客を選ぶという状況になってしまう可能性もあります。
マンションのメリットとは
このように、マンションには戸建てにはないメリットもデメリットもあります。
もし、マンションと戸建てで悩んでいるようなら、一度これらの事を参考にしてみてはいかがでしょうか?
また、「金銭面」「立地」「セキュリティ」「リセール」の観点でマンションを調べることは、良いマンションを見分ける方法にもなるので、「マンションを購入する」と決めている方もぜひチェックしてみてください。