マンションの購入を失敗しない為に

マンションの購入に失敗しない

結婚をして、もうすぐ子供も生まれる。そういう事がキッカケでマンションの購入を考えている方も多いのではないでしょうか。

どんどん夢が膨らみ、それと同じように不安も大きくなっていくことでしょう。

けれど、一生に一度の大きな買い物ですし、失敗だけはしたくないと思うのはごく自然な事です。

では、マンションの購入を失敗しないためには、どういう点に注意すればいいでしょうか?

目次
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細かい所ほど後になって後悔する

最初に、マンション購入の失敗について少しだけお伝えしたいことが有ります。

それは、「細かい所ほど後々後悔する」という事です。

部屋の数や立地、日当たりやマンションブランドは購入前から判っていることであって、皆さんそれを確認し、納得した上で購入するので、後になって後悔することは意外と少ないです。

しかし、普段の生活に直結する細かな事は、だんだんと不満を募らせて、最終的に

「こんなマンション買うんじゃなかった!!」

という様な気持ちにさせてしまう事が多々有ります。

そこで、マンション購入時に見落としやすい、日常生活に直結する点をピックアップして、
その対策や考え方をご紹介したいと思います。

生活導線が悪い

皆様は、普段の生活で日常導線を意識して生活はしていないでしょう。

ですので、いざ購入しようとモデルルームに行っても、デザイン、立地、価格、セキュリティなどに気を取られて、目に見えない導線を見落としがちです。

・ドアを開ける向きやドアノブの左右(利き手)
・キッチンと冷蔵庫置き場の位置関係(家事導線)
・テレビアンテナの位置と日当り(逆光)
・浴室とリビングの位置関係(冬玄関は寒い)

などなど、細かな事ですが毎日毎日イラッとする様な事ばかりです。

また、導線が悪いというのは、実は騒音に次いで多い不満です。マンションを見学する時は、実際にその部屋で生活したつもりで、感覚を研ぎすませてチェックするようにしましょう。

インフラは二度と変更出来ない

マンションのインフラにも注意が必要です。

基本的に電気・上下水はその地域によって決まっている所が多く選びようが無いのですが、給湯や寒冷地域の暖房はプロパンガス、都市ガス、灯油、電器と様々です。

最新のマンションではエコジョーズなど経済的な設備が整っていると思いますが、中古マンションとなるとまだまだプロパンガスや灯油ボイラーの物件等も多いです。

灯油ボイラーは、プロパンガスより安いイメージですが原油価格によって大きく左右される可能性もあります。また、オール電化も原発問題や、電力販売自由化の影響で今後の見通しが未だ立ちにくい状況です。

最終的に「やっぱり都市ガスに限る」と、都市ガス物件に人気が集中するので、物件の価格相場は高くなりがちです。

普段の自分の生活を見返して、物件の価格と給湯やキッチンのインフラの種類のバランスを考えておかないと、
後々になって毎月のガス料金、電気料 金などで大きな負担が出てしまう事も有るかもしれません。

もう一度の繰り返しですがインフラは変更できないのです。

床材にはメリットデメリットがある

部屋の中で常にあなたと接しているのが「床」です。

そして部屋の印象や、快適さも床材1つで大きく変わります。

最新のマンションではフローリングが多いですが、中古マンションではまだまだカーペットの所も有ります。

これら床材にはそれぞれメリットとデメリットが有ります。

フローリングは、見た目のデザインが良く掃除がし易い反面、一度傷が付いたり凹んだりすると修復にお金がかかります。

また、冬場は床暖房が無い場合は、やはり冷たくなり易いです。

更には、音を伝達しやすいため、自分の足音が階下に響く事や、逆に上の階の足音が自分の部屋に響く事も想定されます。

クッションフロアは、掃除がし易く、修復も安いです。しかし、家具を置くとその部分に凹み跡が付いてしまいますし、また、全体的に安っぽくも見えてしまいます。

カーペットは、安そうに見えて、価格に関しては実はフローリングと大して変わりません。床に寝転がってもフローリングよりは温かく、傷も付きにくく、防音性も高いですが、掃除がし辛くダニ等ハウスダストの温床になりやすい点が有ります。

小さなお子様には特にそういったハウスダストに弱い面があるので、注意が必要です。

「床が気に入らなければリフォームすれば良い」

と思う方もいるかもしれませんが、実は管理規約で音の出易いフローリングはダメとか、クッションフロアの厚さが指定されている所も多く、後になってリフォーム出来ないと言う所も有るので注意が必要です。

家具の大きさと部屋の広さのバランス

家具を置かない部屋

図面を見る限りとても広く見える部屋でも、実際に家具を置くと案外狭くなるものです。

新築モデルルームでは、実際に家具家電が置いてあるのでイメージしやすいですが、中古マンションでは何も置いていない部屋を見る事も多いはずです。

しかし、実際入居をして家具を配置してみると、思ったより狭い・・・なんてことも。

何も置いていない部屋というのは、実際の5割増しに広く見えると思ってください。

例えば、冷蔵庫やダイニングテーブルセットなど、大型家具の底面積と同じ大きさの新聞紙等を作っておき、内見の時にそれを部屋に並べてみると、実際のスペースが確認できるのでお勧めです。

あまり神経質にならないように

このように、後々小さな不満をもたらす点がマンションには色々あります。

出来ればこういう点をしっかりと確認し、納得した上で購入すれば、失敗したなぁという事も防げるかと思います。

特にこういう点は、綺麗で良いデザインの新築マンションやリフォームマンションの場合は、その素晴らしさに圧倒されて見落としがちです。

しかし、あまりにも神経質になるのも問題です。

マンションというのは既製品であって、全ての人に100%の満足を与えることは、なかなか難しい商品です。

自分の生活スタイル、予算、優先順位をリストアップし、ダメなところも含めて総合的に考える事が、後で後悔しないマンションの購入の仕方ではないでしょうか?

記事監修

マンション管理士:古市 守(ふるいち まもる)

管理会社変更をはじめとするマンション管理組合のコンサルティング、管理計画認定制度支援や事前審査担当、自治体のマンション調査、マンション管理コラムの執筆・監修などで活動。

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