管理会社のフロントマンに聞いた売れているマンションのヒント
最近の傾向を見ていますと、23区内で人気のある地域のマンションで、売買の動きが出てきているようです。
その中でも築8年~10年ぐらいのマンションは、購入時より驚くほど金額が上がって売買されているものも見かけます(23区内で人気のある地域以外は、そういう訳にはいかないようですが)。
最近の新築分譲マンションは、土地の取得価格の高騰と、公共工事の活発化に伴う建築コストの高騰のため、割高になっているようです。
それでも新築マンションを売るため、ディベロッパーはマンション戸当りの面積を小さめに設定して、買いやすい金額設定としているように思われます。ザッと見ていると、23区内の最近のファミリータイプの分譲マンションの面積は、70㎡がMAXぐらいに感じます。
一方築10年ぐらいのマンションは、現在より土地取得・建築のコストを割安にできているので、80㎡前後の物件が多く、それでいて価格も割安に販売されていました。最近20年では一番買い時だったのではないでしょうか。東日本大震災での被害もほとんどないことがわかっています。
また、住戸内の設備も10年前と現在のマンションでは、革新的に変わったものはありません。床暖房・ディスポーザー・画像付ドアホン・浄水器は10年前からあります。
価格はともかく、確実に売れていくファミリータイプのマンションの特徴について個人的な見解ですがご紹介します。
23区内人気のある地域
購入時より金額が上がって売れているマンションの事例です。
・比較的静かな場所に立地している
住宅街の中にあり、幹線道路から少し離れいるため、日中でも静かです。幼稚園・小中学校も近いです。
・駅から徒歩12分圏内
もより駅は各駅停車のみしか停まりません。個人的には、急行等が停まらないのに、よく売れるなぁと思います。気にされない方々が多いのですね。といっても各駅停車で副都心まで20分ということも関係しているかも知れません。
・買い物に便利
商店街やスーパーがあり、自転車で買い物にいけます。商店街には、外食できる飲食店もそれなりにあります。
・マンションがきれい
マンションの清掃が行き届いており、居住者から苦情を受けたことはありません。
・居住者の意識が高い
布団をバルコニーの手すりに干したり、共用廊下に私物が放置されることはありません。このため、外観もきれいです。ごみの分別も意識が高いです。
地方のベットタウン編
購入時より高くは売れていませんが、購入時と同等ぐらいの金額で売れているマンションの事例をご紹介します。
・購入時の金額が安め
購入時の金額が2千万円台中心と、そもそも高くありません。このため値崩れしようがないということでしようか。
・大規模マンション
大規模マンションなので、広い共用庭があります。バーベキュー広場や、共用棟に厨房も完備した、パーティルームもあります。駐車場は住戸数分あり、すべて平置き式。洗車場もあります。
・交通の便
ターミナル駅へは、バス12分です。しかし、通勤時間帯は、3分に1本バスが来ます。深夜も0時過ぎまで、バスがあります。ターミナル駅から都心へは、快速で30分です。
・買い物の便
近所の食品スーパーへは1kmぐらい。ターミナル駅周辺には大型ショッピングモールがあります。また、車で15分圏内に、大型スーパーや大型ホームセンターが複数あります。
・居住者の意識が高い
布団をバルコニーの手すりに干したり、共用廊下に私物が放置されることはありません。このため、外観もきれいです。ごみの分別も意識が高いです。
以上のとおり、立地の違うマンションの事例ですが、購入時の金額が現在の相場から見て割高でないこと、居住者の意識が高く、見た目にもきちんとしているマンションが、中古物件とし売れていく共通点と言えるのかもしれません。
割高な時期に購入した物件を、割安な時期に売却しようとすると、どうしても、そのときの相場以上の価格設定はできないものです。