マンション管理費の効果的な削減方法と削減見積り
『マンションの管理費が高い』『マンションの管理費は安くならないだろうか?』
そう思ったことはないでしょうか?
現行の管理会社に『安くしてほしい』と伝えるだけの価格交渉をおこなっても簡単には下がらないでしょう。
しかし、確実かつ大幅に管理費を削減できる方法があります。それは『管理会社の見直し』です。
マンションの管理費は管理会社の見直しで必ず削減できます。
マンションの管理費を削減する方法はいろいろありますが、管理会社の見直しによる管理費の削減についてご紹介していきます。
なぜ管理会社の見直しで管理費は削減できるのか?
マンションの管理費は競争によって設定されたものではありません。なぜならマンション購入時に管理会社はすでに系列会社や資本関係のあるグループ会社に決まっているからです。
つまり、そこにサービス内容や価格による競争はありません。
競争原理が働かないマンションの管理に、管理会社見直しによる競争を持ち込むことで、管理会社による価格・サービスの競争が生まれ、管理費を削減することができ、また同時に管理の質も向上します。
管理会社の見直しでマンション管理に『競争を持ち込むこと』これがもっとも効果的な管理費の削減方法であり、管理の質を向上させる方法です。
管理会社の見直しによる管理費削減のプロセス
管理会社の見直しによる管理費削減プロセスは大きく分けると3ステップあります。
Step1:複数の管理会社による競争
複数の管理会社に声をかけ、見直しによる競争を促します。1社だけに依頼してもその効果は薄く、競争の原理は適用されません。そのため必ず複数の管理会社に声をかけることが重要です。
Step2:管理会社の比較
競争に参加した管理会社より、提案書と管理委託費の見積りが提出されます。管理費に関しては、競争原理が働いた価格となっているため、削減された見積もりが提出されます。
これを比較表にまとめ、どの管理委託項目がどの程度削減されたのか?年額ベースではどれだけ削減されたのか?といったことを確認します。
また管理仕様についても、オーバースペックなもの、不要なものがあればこのタイミングで見直し、提案書に盛り込まれるように管理会社と調整します。
Step3:管理会社の選定
もし管理会社の変更(リプレイス)まで進むことになれば、管理会社によるプレゼンテーションを実施し、それぞれの管理会社のマンション管理に対する考え方、見積りについての説明を受けます。
このプレゼンテーションでは管理会社を見極めることが重要です。
管理費が高ければ高いなりの、安ければ安いなりの理由があります。それらを比較できるように基準を持って選定することが重要です。
なお、管理会社のリプレイス手順については【保存版】マンション管理会社の変更手順とメリット・デメリットで詳しく説明しています。
管理会社リプレイスによる実際の削減見積り
管理会社の見直によってどれだけ管理費が削減できるのか?
ここでは管理会社の見直しからリプレイスまでを実行された、横浜市にある53戸の管理組合の管理費削減事例を紹介します。
この管理会社のリプレイスでマンションの管理仕様を変えたわけでありません。変更による競争の原理だけで管理費はここまで削減できます!
マンション管理費の削減額の概要
月額/年額の会社別管理委託費の詳細
30年間のランニングコストの比較
マンションの寿命は一般に60年と言われていますが、30年のランニングコストで考えれば約8500万円、60年で考えれば1億7000万円の管理費が削減できます。
53戸のマンションであれば大規模修繕1回分に相当する金額です。戸数ベースで考えると1戸あたり約320万円の管理費の削減になります。
管理会社の見直しによる競争原理の適用で管理費はここまで削減することができます。しかし裏を返せば、何も手を打たず管理会社の見直しに取り組まなければ、1億7000万円損をしてしまうといことです。
マンション管理会計の改善
潜在的には9割のマンションで修繕積立金不足が発生していると言われています。
修繕積立金が不足しているマンションの資産価値は低いのが現状です。管理会社の見直しで管理費を削減し、削減分を修繕積立金に積み立てることでマンションの管理会計は改善します。
適正な価格で質の高い管理を
管理費は毎月の支払いなので、掛け捨ての保険と一緒です。但し、保険とは違い、管理費を多く払っているからといってそれに比例するサービスが受けられているわけではありません。
管理費は分譲マンションの価格に影響を受けます。つまり、高い価格設定の分譲マンションであれば、管理費も高いケースが多いのです。また初期設定ではどのマンションの管理費も割高に設定されています。
管理会社の見直しをすることで、競争の原理によりマンションの管理費はこれだけ削減することができます。
管理会社の見直しは『早すぎる』ということはありません。早ければ早いほど効果は大きいのです。
管理会社の見直しすること
今まで100件以上の管理組合様からの相談に対応してきましたが、管理会社の見直しによってマンション管理は大きく改善すると確信しています。
マンション管理に疑問を感じている管理組合様ほど、見直しの時期が早ければ早いほど、その効果は大きいです。
- 10年以上同じ管理会社に任せており、一度も管理会社を見直したことがない
- 修繕積立金よりも、管理費の方が高い
- 2年以内に大規模修繕があるが、修繕積立金が不足しそうだ
もしも上記に思い当たることがあれば、まずは管理会社の見直しを検討してみてください。複数の管理会社に声をかけ見積をとり比較する、それだけでマンションの管理を大きく改善させることができます。