管理会社から突然解約通知を受けてしまったら、どう対応すればいい?

これまで対応して貰っていた管理会社から突然解約通知を受けてしまったら…管理組合としては非常に困ってしまいますよね。

このような場合、管理組合としてはどのように対応すればいいのでしょうか。

解約通知を受けたら、考えておきたい対応方法について、具体的に紹介していきます。

目次
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まず、管理組合として対応しておきたいこと

管理組合として、解約通知を受けたあとに初動で対応すべきことがあります。

その対応方法について、確認しておきましょう。

現管理会社との契約条件の確認

現在の管理会社との契約条件について、確認しておく必要があります。

管理会社との間では必ず管理委託契約書を締結していることと思いますが、その中でも特に確認しておきたいのが、管理会社の管理委託業務について、いつまでの契約になっているかという点です。

多くの管理委託契約書では解約条項が含まれており、契約期間満了により解約を申し出る場合や、管理会社の都合で数カ月前に解約を申し出る場合が考えられます。

契約終了であっても期限から延長できないかの確認

突如契約終了となった場合、管理組合が困ってしまうことは、管理会社として当然把握していることです。

しかしながら、管理会社としては、なんらかのやむを得ない理由で解約を通知してきていると想定されます。

一方の管理組合としては、次の管理会社が見つかるまでは、少しでも長く管理をお願いしたいと考えるでしょう。

その折り合いを付けるべく、場合によっては管理会社に対して、暫定契約を締結するなどで延長を検討すべきです。

後半に紹介しますが、新たに引き受けてくれる管理会社が見つかった時に、この延長期間が効いてくることとなります。

管理組合としての今後の方向性の決定

並行して、今後新たな管理会社を頼む場合にしても、どのような管理会社に依頼するのか検討する必要があります。

また、一時的にでも自主管理になってしまう可能性があるかもしれません。

どちらの場合においても、管理組合としての方向性を、理事会や変更委員会でしっかりと議論する必要があるでしょう。

新たな管理会社候補の選定と決定

管理組合として、仮に新たな管理会社を選定したいとなった場合において、どのように対応していく必要があるのか見ていきましょう。

新たな管理会社候補の選定

まず、どのような管理会社にお願いするのか、管理会社候補を洗い出すことから始めます。

管理組合においては、ほぼ経験がない出来事であり、理事や区分所有者においても初めての経験となることが多いでしょう。

当社のような管理会社マッチングサイトから検討したり、直接管理会社に連絡することも考えられますが、何らかの形で新たな管理会社へのアプローチが必要になってきます。

管理会社候補として1社選定するよりも、複数選定し、比較検討することが望ましいでしょう。

管理会社とのヒアリングや現地調査

候補となる管理会社が選定でき、管理会社としても新たに検討したい段階になれば、管理組合と管理会社との間でヒアリングを行うこととなります。

また、管理会社が現在のマンションの状況を把握すべく、現地調査を行うことが一般的です。

その場合、管理組合に対する質疑応答に加えて、設計図書や管理規約等、各種書面の要請をされますので、対応していく必要があります。

管理会社候補の決定

最終的に期日を決めて、管理会社からの提案書や見積を受領することとなります。

今後長く付き合っていく管理会社であるため、できれば管理会社からの提案は、実際に管理組合員に対してのプレゼンテーションという形で行うことが望ましいでしょう。

理事会や委員会等、一部の管理組合員で決めるのは、後々の管理組合全体への説明も難しくなることに加え、選定理由等の納得感に欠けることにも繋がってしまいます。

総会での決議

管理規約に則って、管理会社変更は、総会の決議において行うことが望まれます。

管理組合全体での意思決定であることが明確化するうえ、管理委託契約を締結する際においての手続きとしても適正であるためです。

なお、管理委託契約を決定する総会決議の前に、新たな管理会社からの重要事項説明を必ず受ける必要があるので、ご注意ください。

新旧管理会社間での引継ぎ開始

できれば、新旧管理会社間において、引継ぎ期間があることが望ましいでしょう。

一方的に解約通知をしてきた旧管理会社としても、立つ鳥跡を濁して去っていくことは、会社の評判上も避けたいと考えていることと思われます。

そのため、引継ぎ期間を設けてくれることには協力してくれる可能性がありますが、前半で記載した引継ぎが完了するまで「契約期間を延長できないか」についても加味しながら検討していくことが望まれます。

突如解約通知を受けたとしても対策はあります

仮に突如管理会社から解約通知を受けたとしても、これまで紹介した流れに沿って柔軟に対応すれば、管理組合としての対策はあります。

一方で、マンション管理における空白期間を作らないためにも、管理組合としてスムーズに対応することが求められます。

もし、管理会社から解約通知を受けてしまった場合、ほとんどの場合解約期限まで時間がないことから、すぐに動いていくことが大切であると言えるのではないでしょうか。

記事監修

マンション管理士:古市 守(ふるいち まもる)

管理会社変更をはじめとするマンション管理組合のコンサルティング、管理計画認定制度支援や事前審査担当、自治体のマンション調査、マンション管理コラムの執筆・監修などで活動。

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