これが管理会社の見直し理由!実例から学ぶ管理会社変更のきっかけ

管理会社見直しのきっかけ

管理費が高い、修繕積立金の値上げを検討している、管理会社に不満がある、などの理由から管理会社を変更したほうがいいのでは、そのようなことを考えたことはありませんか?

当社では管理会社の変更(リプレイス)をサポートしており、年間100件以上の管理組合様から管理に関する相談や質問をいただいております。今回は当社に相談を頂き、そして管理会社の変更まで行われた理事長や理事様、修繕委員様の管理会社の見直しのきっかけを一部紹介したいと思います。

目次
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自分たちの手でも管理会社の見直しを進めていただけるように、マンション管理にお悩みに理事、修繕委員、管理組合の方のために、管理会社見直しによる削減事例と見直し手順を一冊のE-Bookにまとめました。

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管理会社見直しの理由

1.管理費が高いと感じていた理事長からの問い合わせ

理事長は以前より「管理費が高いのでは?」と感じておられました。また、小規模修繕費についても見積額が不透明と感じており、管理会社に言われるがままの価格設定に疑問をお持ちでした。

数年後に控える大規模修繕を前に、できるだけ管理費を削減し、修繕積立金を充実させたいという要望が問い合わせのきっかけでした。結果として管理会社見直しより、年間管理費を25%(約170万)削減する事が出来ました。

2.管理会社の行政処分

この組合様からの問合せのきっかけは、管理を委託していた管理会社の従業員による管理費の着服が発覚し、管理会社が業務停止命令を受けたためです。これが2度目の行政処分であり、「これ以上管理を任せられない」とのことから、管理会社の変更をされました。

このようなケースは少ないかも知れませんが、実際に当社に相談を頂き、管理会社を変更された事例の1つです。

3.フロントマン・管理会社の対応が杜撰

失念・不備が多い、何を言っても改善しない、など、とにかく管理会社のフロントマンの対応が悪かったのが始まりです。

ならば「フロントマンを変更すれば済む話では?」という考え方もありますが、そのフロントだけではなく、管理会社側に要望しても『暖簾に腕押し』の状態で何も変わりませんでした。

おそらくこの管理会社は、フロント1人あたりの担当組合数が多すぎて、誰に任せても同じような状況になってしまっていたのだと推測しています。

管理会社は、30の管理組合に1人以上の、有資格者である管理業務主任者(フロント)を専任で置かなければならないと、マンション管理適正化法ならびにその施行規則で決められています。忙しいフロントは最大で30程度の管理組合を任されていることも考えられるため、上記のような状況も推測されるのです。

コンサルなども検討されていたようですが、コンサルの報酬が削減額の50%であり、削減だけ優先したら失敗するとの判断から、質もしっかりと見極めていきたいとの考えにいたり、自分たちでリプレイスを実行されました。

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4.緊急事態に緊急対応してくれない

管理組合から管理会社の評判が低かった中で、漏水という大きな緊急事態がありました。これが各個人の部屋ではなく、共有部の配管からの大きな漏水であったにも関わらず、対応が遅く、その対応も悪かったのです。

保険などの手続きもあるために、担当もすぐに会社に連携して対応すべきはずなのに、その対応は漏水2ヶ月後でした。このような一連の対応の杜撰さから、口約束をするだけの管理会社ではなく、もっと組合との距離が近い管理会社を選ばれました。

5.管理費への疑問

不要と思われるような有人体制の夜間警備、数多い特別清掃の実施など、管理会社の提案に言われるがままに従ってきていることに疑問を持たれた理事長からの問い合わせがきっかけでした。

現行仕様の見積と提案仕様の見積を取得し、無駄と思われる項目を排除したところ、こちらの組合様は管理会社の変更で年間600万以上の管理費を削減されました。

管理会社の見直しがなければ、その後も継続的に年間600万円以上損をしていたことになります。

6.修繕金の見直し提案

契約書の紛失や、約束した事項を履行しないなど、不満は多くあったのですが、一番のきっかけは管理会社から提案された修繕積立金の値上げでした。

長期修繕計画の見直しをした際、修繕積立金の増額改定が10年間全く行われていなかったため、管理会社から提案された増額案では、次期大規模修繕で修繕費の不足が生じ、一時金の徴収か借入金の負担を余儀なくされていることが分かりました。

国交省より公表されている「長期修繕計画作成ガイドライン」では、長期修繕計画及び修繕積立金の額を、一定期間(5年程度)ごとに見直すことが必要とされています。計画期間は30年以上であり、その中で2回以上の大規模修繕工事計画が織り込まれている必要があります。急な値上げを避けるべく、定期的に長期修繕計画を見直していくことは必要なのです。

結果、管理費の削減だけでなく、管理組合では気付きにくい修繕計画に対しても適切にアドバイスをしてくれるところが良いとの事で、施工に強い管理会社を選ばれました。

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7.修繕積立金が2.5倍に値上げ

こちらの管理組合は新築分譲以降、修繕積立金を一気に2.5倍にしなければならない事態となりました。

もともと修繕積立金の設定が低すぎたので大きな値上げとなったのですが、この値上げに対して指を咥えて見ているわけにはいかないため、修繕積立金の値上げとのバランスを考え、管理費を見直す必要がでてきました。その一環として管理会社の見直しを行いました。

分譲時からの管理会社であり、管理会社の見直しによって大きく管理費を削減できることがわかり、管理会社の変更まで実施されました。現行の管理会社ももちろん、管理費の値下げを提案したのですが、

「それだったら、修繕金を2.5倍にするタイミングで提案してほしかった。このまま今の管理会社に管理を任せておくことは今後のマンションにとって良いことではない」

との判断から、新たな管理会社に変更されました。

8.自分たちに向き合ってくれない

こちらの課題を認識されたのは比較的小規模な管理組合様でした。

そして管理会社に対して、管理業務の改善要望等を依頼しても一切提案も無く、マンションの適正な管理のあり方を考え、真摯に向き合おうとする意図が見受けられませんでした。

「大手でなくてもよい、規模が小さくても自分たちに向き合ってくれる管理会社にしたい」とのことから、管理会社を変更されました。

比較的小規模な管理組合にとっては、大手よりも自分たちの規模に合う管理会社を選ぶことの必要性がわかるリプレイスでした。

9.一方的な管理会社からの解約通知

こちらの組合様は、マンションに携帯電波のためのアンテナが設置されており、それが管理費収入になっていました。そして、これは管理組合の収入とみなされるため税金の支払いが必要だったのですが、管理会社がこの納税をしていませんでした。

この税金対応について理事長が管理会社に説明を求めたところ、一方的に解約を通知されてしまいました。

管理費や修繕金などの出納業務が滞ってしまわないように、すぐに対応してくれる管理会社が必要とのことで当社に相談を頂き、リプレイスをされました。

もっときめ細かな対応をしてくれる会社がいいとのことから、価格ではなく、フロントマンの担当管理組合数を抑えている管理会社を選ばれました。

税金未納の例のように、会計について不備がある場合、滞納期間を含めると延滞税を含め通常よりも多めに税金を支払うこととなります。管理組合にとって非常に重要な会計面をきめ細かく対応してくれる管理会社を選んだことは正解と言えるのではないでしょうか?

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10.修繕積立金が無くなってしまった

15戸未満の小規模な管理組合様だったのですが、コツコツと貯めてきた1000万以上あった修繕積立金が担当のフロントマンの交代とともに4年で全て無くなってしまいました。

本当に必要な工事なのかもわからず、言われるがままに工事をしてきてしまったため、大規模修繕をしたわけでもないのに、修繕金がほぼ0円になってしまったそうです。

このようなペースで工事をされたらどれだけ修繕積立金があっても足りない、この状況のまま次の理事会に引き継ぐことは出来ないので、長期修繕計画書をしっかりと作成し、修繕積立金のことをしっかりと考えてくれる管理会社に変更したいとのことから、他の管理会社に変更されました。

11.管理費が適正なのか知りたい

管理委託費の相場なのか、適正なのかがわからないので、まずはそれを知りたいとの要望がスタートでした。現在の管理会社と良いつきあいをしたい一方で、バランスを考えれば管理委託費削減をしないと修繕積立金の値上げが避けられない、このような状況下の中で、まずは管理費を見直すために、複数の管理会社から見積りを取られました。

結果、大幅な価格削減が出来ることが分かり、現行の管理会社を続けるという判断はできないとの結論に至り、管理会社を変更されました。

実際に年間計画に対し余った管理費は、管理規約に定めがあれば総会の決議により修繕積立金に振り替えることも可能です。

こちらの組合様のスタートは「今の管理会社に申し訳ない気がする」と最初はおっしゃっておられましたが、他の管理会社と比較したことで最終的にはリプレイスまで実施されております。

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管理会社変更のきっかけとなる要因

管理会社変更のきっかけとなるのは、管理費、修繕積立金(大規模修繕工事のための資金不足)、管理会社の対応の3つに分類されさます。

  • 管理費が高い、管理費に疑問を感じる、管理費を削減したい
  • 修繕積立金の値上げを抑えたい、大規模修繕の予算が足りない
  • フロントの対応が悪い、管理会社も対応してくれない

こういった要因が見直しのきっかけとなり、管理会社のリプレイスに繋がっていきます。

管理会社の変更に興味がある方はぜひこちらのリンクを確認してみてください。

参考リンク:【保存版】マンション管理会社の変更手順とメリット・デメリット

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管理会社の見直しは一日でも早く行うべき

分譲マンションが高い管理費を払いながら、修繕積立金が足りないという問題を非常に多くの管理組合が抱えています。

もし現状マンション管理に課題を抱えているのであれば、そして特に管理費や修繕積立金に問題を抱えているであれば、手遅れになる前に、将来の大規模修繕工事に備えた修繕積立金の充実のために、一日でも早く管理会社の見直しを検討してください。

実際に、管理会社の見直しをされた管理組合様は管理費を削減されています。仮に年間100万削減できたとすれば、10年で1000万円の削減です。見直しが早ければ早いほど、その効果は大きく、将来のマンションのための修繕工事の費用に充てることができます。

比較見積もりを取る、他の管理会社に管理の体制について聞いてみる、など、アクションを起こすだけで状況は大きく変わります。

管理組合様が管理会社の変更に成功されたとしても、当社は管理組合様から費用は一切頂きません。

管理会社の見直しを検討されている管理組合様は、まずは当社までお問い合わせください。

記事監修

マンション管理士:古市 守(ふるいち まもる)

管理会社変更をはじめとするマンション管理組合のコンサルティング、管理計画認定制度支援や事前審査担当、自治体のマンション調査、マンション管理コラムの執筆・監修などで活動。

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