沖縄編〜リゾートマンションの物件調査
沖縄と言えば何を思い浮かべるでしょうか?「きれいな海」「観光」「泡盛」といったところでしょうか?
ここ沖縄にもリゾートマンションはありますが、苗場や湯沢のリゾートマンションのようにバブル期の建設されたものではく、多くはバブル以降に建てられたものです。
ではこの沖縄のリゾートマンションの資産価値や、管理費・修繕積立金などの維持費はどうなっているのでしょうか?
沖縄のリゾートマンションは資産価値が高い!
沖縄のリゾートマンションには熱海、苗場、湯沢のように格安リゾートは存在していません。
「販売価格10万」のような投げ売り価格は存在しておらず、スーモで紹介されている最低販売価格の物件は那覇市のモノレールにある998万円の以下の物件です。
竣工:1991年3月
総戸数:22戸
階数:2/7階建て
間取り:3DK(58.41平米)
管理費:10,500円
修繕積立金:6,840円
管理費と修繕積立金を合わせた維持費は17,340円で、それぞれの平方メートルあたりの単価は、管理費が『179円』、修繕積立金が『117円』です。
苗場や湯沢のリゾートマンションは豪華な設備もあって、平方メートルあたりの管理費の単価が500円を超えることもザラですが、沖縄ではそのようなマンションは見当たりません。
維持費の観点で見ても、所有しやすこいことがわかります。
なお、スーモで紹介されていた最高販売価格の物件は5680万円の以下の物件でした。
竣工:2009年7月
総戸数:78戸
階数:2/7階建て
間取り:3LDK(92.59平米)
管理費:8200円 (平方メートルあたりの単価:88円)
修繕積立金:6100円(平方メートルあたりの単価:65円)
修繕積立金は国交省が推奨する200円/㎡に届いていませんが、沖縄の管理費相場は116円/㎡のため、相場よりもかなり安くなっています。ただ、この物件も毎月の維持費は少ないと言えます。
沖縄のリゾートマンションの資産価値が高い理由
他のエリアと違い、沖縄のリゾートマンションの資産価値が高いはどこにあるのでしょうか?その理由を物件数、維持費、時期で考えてみました。
1.販売物件数が少ない
スーモの別荘・リゾートサイトの沖縄エリアでは、売り出している物件の個数が21戸しかありません。一方、物件サイトひまわりで、湯沢エリアで売りに出ている物件数を調べると448件見つかります。
需要と供給のバランスで価格は決まるため、販売数が少ないことが資産価値の維持につながっています。苗場・湯沢エリアのリゾートマンションは、沖縄に比べるとはるかに供給過多になっています。
2.毎月の維持費が少ない
沖縄のリゾートマンションは毎月の維持費が少ないと言えます。苗場・湯沢エリアでは、平方メートルあたりの管理費単価が200円を切るような物件はありません。安くても400円/㎡です。しかし、沖縄のリゾートマンションで200円を超えるほうが稀であり、沖縄の管理費相場は116円/㎡です。
50平方メートルのマンションを購入したと仮定すると管理費だけでこれだけの差があります。
沖縄 → 5,800円(50㎡ × 116円)
苗場 → 20,000円(50㎡ × 400円)
毎月の維持費だけでこれだけの差があり、10年間で170万円の差が発生ます。
3.シーズンに依存しない
沖縄の主要産業は観光であり、季節によって訪問客の増減こそあれど年中訪問者がいます。沖縄観光には季節を問いません。夏は海、冬は温暖な気候で観光ということができるエリアです。
一方苗場や湯沢の産業はスキーで成り立っており、利用シーズンは冬に限られます。
沖縄への観光客は年間650万人ほどであり、年間を通して一定数が観光に訪れています。また年々訪問客は増加しています。
一方、湯沢・苗場エリアにも年間400万人ほどが訪れていますが、その内240万はウィンタースポーツのための訪問です。
沖縄のリゾートマンションのこれから
沖縄のリゾートマンションは他のリゾートと様相が違っています。それは他のエリアにはない地域特有のアドバンテージがあるためです。観光客も年々増加しており、今後も増えると予想されています。
最近では大和ハウス工業が那覇市に総戸数676戸のタワーマンション、リュークスタワーを建設し、全室分譲しました。新築のマンションが建設され分譲しているということは、そのエリアに不動産を所有したいと考えるオーナーがいるということです。
そのため、これからも沖縄のリゾートマンションの資産価値が熱海、苗場、湯沢のように暴落することはきっとないでしょう。