マンションのコミュニティ活動の評価
マンションのコミュニティ活動はどう評価されているのでしょうか?5月12日に総務省より「都市部をはじめとしたコミュニティの発展に向けて取り組むべき事項について」という通知がなされました。
この通知において、「人と人とのつながりが希薄かする都市部において、管理組合が行うマンションのコミュニティ形成は価値があるものである」と評価しています。
そしてこの評価によって、コミュニティ形成を行うマンションの管理組合は自治会・町内会等の地縁団体(ちえん)と同じ扱いとするされました。
地縁団体(ちえん)とは?
「地縁団体と同じ扱いと同等の扱い」とは何なのでしょうか?大雑把な言い方をしてしまえば、地縁団体と同じ行政のサービスが受けられるということです。
地縁団体にはコミュニティ形成のために、情報交換の場であったり、専門の講習であったり、区役所や市役所に相談窓口などの支援があったのですが、マンションの管理組合がコミュニティ形成を行いたいと思ってもそれはありませんでした。
今回のこの通知より、地縁団体が受けれられていたようなサービスが管理組合も受けられるようになるというものです。
そのサービスの代表的なものを3つ紹介します。
マンションと地域の連携に対する支援
マンションと地域が抱える問題に対して、連携して円滑に進むように支援を行うということ
部局横断的なコミュニティ支援体制の構築
マンションや地縁団体のそれぞれのコミュニティ担当者だけで対応するのではなく、建築や防災などの有識者と連携をとって問題を解決するための支援を行うということ
マンション内のコミュニティの形成に関する民間事業者への働きかけ
マンションの入居者でもコミュニティ活動に積極的に参加する方とそうでない方がいます。マンションのコミュニティ活動に積極的に参加できるように有効な対策や取り組みを検討するということ
他にも、防災や非常時の対応などについての支援も記載されています。詳しく知りたい方は「都市部をはじめとしたコミュニティの発展に向けて取り組むべき事項について」を確認してみてください。
これからのマンションと総務省通知
今後日本では少子高齢化、人口減少が進んでいますが、都市部の人口は増えてきています。その中でマンションには今後も需要があると思います。
マンションの場所としての需要は第一条件ですが、第二条件として管理も必要になってくると考えています。管理と一言で言っても設備や外壁などの建物管理、管理費、修繕積立金などの資金管理、そして今回取り上げた管理組合によるコミュニティへの取り組みがあると思います。
仕事柄多くの理事会様と接させていただきましたが、理事会が活発なマンションは管理が行き届いていると感じることが多いです。
そしてそのようなマンションは何かしらのコミュニティ活動を行っているものです。
管理組合あってのコミュニティ活動なのですが、この通知を通じてコミュニティ形成が進むのであれば、マンション所有者にとって意義のあるものではないでしょうか?