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管理組合

築年数の経過したマンション、これから管理はどうなるの?

団地マンション

「四谷コーポラス」や「宮益坂アパートメント」などマンションの建設が本格化したのは1950年代です。

以降、1970年代には「多摩ニュータウン」などの大規模宅地開発が行われ、2000年代にはタワーマンションに代表される大規模マンションも数多く供給されています。

公益財団法人不動産流通推進センターが公表している資料では、2014年頃では20万戸に近いマンション供給があり、現在でも10万戸近くが供給されています。

1989年(平成元年)にはマンションのストックが約200万戸でしたが、2000年には350万戸を超え、現在では600万戸を超えています。

これからは築年数が経過したマンションが増えていき、マンションの管理では「居住者の高齢化」と「設備の老朽化」という2つの問題に直面します。

今回は築年数が経過したマンションの管理はどのようになるのかを詳しく解説します。

居住者の高齢化~連絡が取れない住戸が増加する

築年数が30年経過したということは当初から住んでいた居住者も30歳の年を重ねています。マンションを購入したのが40歳であれば70歳です。

もちろん、途中で売買が行われて、若い世代が入居する住戸もあるでしょう。しかしながら、日本では高齢化が進んでいるため、中古で購入する側も高齢者というケースも多く、マンションに住む居住者の高齢化が深刻です。

居住者の高齢化によって引き起こされる問題の1つとして、連絡が取れない住戸が増えていくことが挙げられます。

高齢を理由に家族と同居する、老人ホームに入所するなど様々な選択があり、転居時に連絡先を把握しておかないとその後連絡する術を失ってしまう恐れにつながります。

また、居住者が死亡して相続が行われるケースでも連絡が取れなくなってしまう場合があります。相続人から管理組合・管理会社へ連絡が無ければ相続が行われたことを知ることは難しいのが現状です。

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発生する2つの問題

住戸と連絡が取れないことによってマンションの管理には2つの問題が発生します。

1.特別議案の決議

マンションでは、議決権総数の半数以上が出席して総会が成立し、普通議案と呼ばれる一般的な議案は出席組合員の議決権の過半数で承認されます。

総戸数30戸で各戸の議決権が10(計300)のマンションならば、15戸以上が出席(議決権行使書などを含む)すれば総会が成立し、15戸の過半数である8戸が賛成すれば議案が承認されます。

この普通議案が決議に支障を来たすほどに連絡が取れない住戸が増えることは無いでしょう。

しかしながら、組合員総数及び議決権総数の4分の3以上の賛成が必要になる特別議案の決議には大きな影響を与えます。

前述の例の場合、30戸の4分の3ですので、23戸の賛成が必要になります。議案に反対している住戸と出欠票が提出されていない住戸の合計が7戸になった時点でこの特別議案は可決承認されることはありません。

特別議案では、民泊禁止の条文を管理規約に追加したり、機械式駐車場を埋め戻すなどマンション管理に大きな影響が及ぶ内容が対象となります。

反対票が多くて否決されるのならば組合員の総意と考えることができますが、連絡先が分からずに出欠票が集まらず採決できない状況はマンションとして健全に機能しているとは言えません。

2.滞納の増加

そして、2つ目は「滞納の増加」です。

連絡先が把握できていないということは、滞納が発生した場合に督促がしにくくなるということです。

支払督促など適切なタイミングで法的措置を講じていくことにより、滞納分を取りっぱぐれるなど管理組合に金銭的なマイナスが生じることはありませんが、その対応が増えることは大きな負担になります。

また、法的措置を講じてから回収できるまで時間を要するため、大規模修繕など多額の費用を要するときに滞納が原因で資金が不足してしまう恐れもあります。

年1回は各戸の連絡先を収集する」「引越時は転居先の届け出が必要である旨を周知する」など全住戸の組合員の連絡先をしっかりと把握するための対策がこれからの管理により強く求められるでしょう。

設備の老朽化~マンションの将来を考えるべき~

マンションでは外壁や屋上の修繕を目的とした大規模修繕を築12~15年周期で実施します。

ですが、マンションにはエレベーターや機械式駐車など利便性を高める設備や給排水管などライフラインに関わる設備があり、これらの修繕も必要です。

これらの設備の多くは、築30年頃を目途に設備更新の検討を行います。この辺りまでは国土交通省でもひな型を公表している長期修繕計画に盛り込まれています。

築年数が経過したマンションは設備更新の先の未来、マンションの建替えをどこかで検討を始める必要があります。

近年では、マンションを建替える事例が増えてきていますが、その多くは敷地と容積率に余裕のある団地タイプのマンションです。

これらのマンションは、建替え時に既存の建物よりも大きくして増加した住戸分を売却して建替え資金に充てる方法を採用しています。

この方法が全てのマンションで採用できれば良いのですが、現在のマンションは容積率ギリギリで建築されているため、建替え時に建物を大きくすることは難しいでしょう。

マンションの建替には数億円、数十億円の予算が必要です。

マンションの寿命にも関わる問題ですが、築40年を迎える頃には、保有しているマンションが修繕でどこまで維持していくことが可能なのか、建替えを含めてマンションの将来像をどのように描くのか、このような問題にしっかりと向き合うべきです。

築年数が経過したマンションは保険に加入しにくくなる

大半の分譲マンションは共用部分に火災保険を付保しています。

近年、この火災保険料の料率改定が進んでおり、特に築年数の経過したマンションの火災保険料は大幅に値上がりしております。

築年数が経過することによって、漏水事故や破損事故などの発生件数が右肩上がりになるため、一部の保険会社では築年が経過したマンションの保険を引受しないケースもあります。

共用部の火災保険は、保険料を支払う必要がありますが、漏水事故や破損事故など突発的な支出を要する事故をカバーしているため、管理組合の収支を安定させる重要な役割を担っています。

小規模マンションでは会計規模が小さいため、漏水事故によって数百万円の支出が発生すると、その年の管理組合の収支が大幅に悪化してしまう恐れがあります。

築年の経過などによって共用部保険に加入が出来なくなったマンションでは、突発的な出費に備えて、保険料と同等額を毎年積み立てておくなどの対策が必要になるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?築年数が経過することにより、マンション設備というハード面と居住者というソフト面の両方から大きな問題に直面します。

冒頭の説明の通り、多数のマンションが同じ悩みを抱えるので、他のマンションでの事例収集などが解決への第一歩になるでしょう。

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