リゾートマンションの管理費

リゾートマンションの管理費を削減する方法

テレビや新聞、雑誌などもでもよく取り上げられる格安のリゾートマンション。

リゾートマンションが格安で売られる理由は、高額な毎月の維持費が原因です。光熱費などの生活に必要な費用に加え、管理費、修繕積立金を納めなければなりません。

この高額な維持費を支払いたくないために、価格を投げ打ってでも手放したいと思うオーナーが多くいるのです。

そこで今回はリゾートマンションの価格に関わる管理費等の問題とその削減方法についてご紹介します。

目次
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リゾートマンションの価格が安い理由

冒頭でも触れていますが、様々なサイトや新聞などで紹介されている通り、格安の理由は管理費や修繕積立金などの毎月の維持費が高額のためです。

マンションの維持費でも紹介していますが、マンションを所有するとその住戸の区分所有者となり、住んでいても住んでいなくても固定費として管理費、修繕積立金を支払わなければなりません。

またこの費用に加え、固定資産税や高熱費もかかります。

この固定費を支払いたくないがために、価格を下げてでもマンションを手放したいと考えるオーナーが多くおり、それがリゾートマンションの格安の理由です。

またリゾートマンションの多くはバブル期に建設されおり、過剰供給の状態にありました。バブルの終焉と共に、需要が激減したもの価格下落の要因の一つです。

リゾートマンションの管理費は高い

マンションを所有する限り管理費は払わねばなりません。リゾートマンションにおいては様々な特有の設備があるために、一般的なマンションと比べ管理費は相場価格よりもはるかに高くなっています。

例えば温泉やサウナ、スキーロッカー、運動ができる屋内コートなどがあり、場所によってはコンシェルジュがいるマンションもあります。

設備がある分、管理費はどうしても割高になります。

都心でも管理費の価格が200円/㎡を越えていれば高いとされます。しかし、リゾートマンションでは200円/㎡以下のマンションは見たことがなく、800円/㎡を超えるようなマンションも存在します。

25㎡の1LDKのマンションがあったとして、一般的なマンションとリゾートマンションではこれだけの価格差があります。

一般的なマンションの管理費: 200円 × 25㎡ = 5,000円
リゾートマンションの管理費: 800円 × 25㎡ = 20,000円

管理費の差額は毎月約15,000円

温泉などの設備を有している分どうしても管理費が高くなるのは仕方ありませんが、負担が大きいことも事実です。

ただし、管理費とは対照的に修繕積立金は低く設定されています。これは何度もブログやマンションが抱える資金問題とその対策で触れてきている通り、ランニングコストを下げるためです。

しかし、一般的には設備が多い分、修繕積立金はそれだけ多く積立てねばなりません。

リゾートマンションの管理費を削減する

管理費は快適な暮らしを守るもののため、とにかく削減すればいいということではありません。しかし、不要なコストを払っているのであれば、それは可能な限り削減をすべきです。管理費を削減する方法について3つご紹介します。

1.保険の見直し

保険を見直す、保険会社を変えるだけで、保険料が下がる可能性があります。なぜなら、保険会社によって金額の設定は異なります。

また補償内容や契約期間の内容も同時に見直していけば、保険料は必ず削減できます。

マンションの保険は築年数の経過と共に値上がりします。リゾートマンションは築20年を超えるものが多いはずですので、毎年同じ内容で更新しているのであれば、もしくはどうなっているか把握していないのであれば早めに見直すことをお勧めします。

2.管理会社の見直し

マンションの管理費の中で、最も多くの割合を占めているのは管理会社への管理委託費です。この管理委託費の削減ができれば、大きく管理費を削減できる可能性があります。こちらが削減事例です。

削減事例

管理会社を見直すにあたっては、「系列会社のほうがいいのではないか」「今の管理会社が自分たちのことを一番分かってくれているのではないか」といういう質問をいただきます。

しかし、系列会社でなければ出来ないこと、今の管理会社でしか出来ない業務というものはありません。

見直しを拒否するのではなく、「管理費削減のために管理会社を見直す、その過程を通じて最終的に今の管理会社に管理を委託する」結果としてこのような形になるのであれば、良いのではないでしょうか。

3.電気系統設備の見直し

電気系統設備を見直すことでも管理費を削減することが可能です。

電気ブレーカーの削減

これは電気ブレーカーの設備を導入し、2.8年で償却、3年目から黒字化している組合様のケースです。ただし、保険や管理会社の見直しと違い、設備系統を見直す場合には初期投資が必要です。

当社は管理会社の見直しを専門にサポートしておりますが、保険や電気に関しても対応可能ですので、もし疑問等があれば遠慮なくご連絡ください。

リゾートマンションの修繕積立金事情

最後に修繕積立金についてお伝えさせて下さい。リゾートマンションも修繕積立金が足りない問題を抱えています。

修繕の概念は修繕積立金ガイドラインにて以下のように説明されています。

修繕工事は、建物及び設備の性能・機能を新築時と同等水準に維持、回復させる工事を基本とする。

区分所有者の要望など必要に応じて、建物及び設備の性能を向上させる改修工事を設定する。

主に大規模修繕工事は『性能・機能を回復させる』目的と『性能を向上させる(グレードアップ)』の目的があります。

管理費を削減された多くの組合は、削減できた管理費を修繕積立金に上乗せすることを選択します。しかし、リゾートマンションという特徴から、グレードアップ工事が必要かを検討し、毎月の管理費を下げるという選択肢もあります。

どのようにしていくのかは管理を削減してからの話になりますが、少しでも暮らしやすいマンションにして頂けたら幸いです。

記事監修

マンション管理士:古市 守(ふるいち まもる)

管理会社変更をはじめとするマンション管理組合のコンサルティング、管理計画認定制度支援や事前審査担当、自治体のマンション調査、マンション管理コラムの執筆・監修などで活動。

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