マンション管理アンケート調査!5割以上のマンションが管理費の見直しを検討!

平成27年3月に東京都江東区にてマンションの実態調査がおこなわれました。アンケートは1,184件に配布され、そのうち297件から回収されています。

アンケート対象は江東区だけですが、管理費や管理の問題、修繕積立金や大規模修繕など質問は多岐にわたり、数値としては参考指標になるはずです。そこで、このアンケートで分かった分譲マンションの実態調査の結果を当社の視点を交えてまとめてみました。

目次
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管理費適切性と変更の検討

管理費適正アンケート

管理費が適切である」と思っている方は、68.3%になっています。反対に「一部課題がある」「適切ではない」がそれぞれ、21.3%、2.1%になっています。この「適切性」は主観的判断なのか、それともリプレイスなどを通じた客観的な判断があるのかで大分違ってきますね。

なお、管理費変更の検討について、「検討している」が37.3%、「意見が出ている」29.9%あるとこの実態調査には記載されています。

つまり、管理費は適切であるという意見が7割近くあるにもかかわらず、半数以上が管理費の見直している状況です。適切ではあるとは思うが管理費は下げたいということなのでしょう。少なくとも支出である管理費を増額したいと考えている組合はいないはずです。

修繕積立金とその積立方法

修繕金のアンケート

修繕積立金の積立方式についても均等積立方式が68.4%という結果です。段階増額方式は12%しかありません。7割近くのマンションで均等式が採用されているということは良いことではないでしょうか?(修繕金の積立方式についてはこちら)ただ、後述させていただきますが、均等式でも大規模修繕にて3割以上のマンションでは修繕積立金が足りないという調査報告になっています。

マンション管理の運営上の問題

組合問題アンケート

1位「役員のなり手不足」、2位「ルールを守らない居住者の増加」、3位「無関心な組合の増加」となっています。

どの組合に当てはまりそうな問題がベスト3を占めていますね。私が住むマンションでも、誰かが放置した粗大ごみの処理費を、管理費から捻出することになり、居住者からクレームが出る、ということがありました。

一人でもルールを守らないだけで問題となるのがマンションというコミュニティです。とても難しいですね。

マンションの空き家率

マンションの空き家率

空き家のないマンションは47.1%となっています。裏を返せば半数以上のマンションでは空き家が発生しているということになります。この空き家率は築年数と相関があり、年数が古いマンションほど空き家率が低くなっています。

おそらく年配の方々はマンションの買い替えなど引越しをするようなことがないためと推測しています。今後高齢化が進めば、築年数が古いマンションでは、空き家率が激増するかもしれません。

なお、「空いているだけ」であればまだ良いのですが、管理費や修繕積立金が滞納している場合は問題です。

駐車場について

駐車場

駐車場に空きがあるという回答は45.9%に上り、反対に不足しているという回答は1割を切りました。この空きが増え、不足が減る」傾向は過去から変わっておらず、駐車場の空きはどんどん増えています。駐車場収入が管理費会計に組み込まれていた場合、赤字マンションとなっている可能性があります

特に機械式駐車場はメンテナンス費用、修繕費用共のコストが大きいため、空車率が高ければ撤去する工事も多く行われています。

なお、駐車場のサブリースを実施しているのは全体の6.9%です。マンション駐車場のサブリースのメリット・デメリットで紹介しているようサブリースは実現が難しいことを示す値となっています。またカーシェアリングに関しては全体の2.4%でしか実施されていません。おそらく分譲時からマンションの設備組み込まれていたのでしょう。カーシェアリングの導入はサブリース以上に難易度が高いかもしれません。

修繕積立金の積立方法と次回の大規模修繕工事に資金的見込

修繕積立金と大規模修繕のアンケート

均等積立方式であるにも関わらず、3割のマンションでは修繕積立金が足りていません。そのため、一時金や金融機関からの借入が必要になっています。

段階増額積立方式も値はほぼ同じです。

アンケートでは、一時金と借り入れを分けていますが、金融機関から借り入れをする場合でも、将来の値上げ、もしくは一時金が必要になるでしょう。修繕積立金が足りないということは各区分所有者へ、管理組合へ大きな負担にかけることになります

なお、修繕積立金を見直すという意見は半数の以上の管理組合で声が上がっているようです。修繕積立金を増やすには、積立金をあげる、支出を減らして積立金に回すという2つの方法が考えられます。2側面から考えることが重要です。

大規模修繕にあたっての問題点

大規模修繕の問題アンケート

驚くべきことに大規模修繕の問題点について、最も多い回答は「問題ない」となっています。管理会社との信頼関係が構築されているのか、もしくは無関心かどちらかでしょう。確かに大規模修繕は専門の知識がないと、正しいのかどうかさえわかりません。

各地域の行政機関に相談できる窓口もあるので、「自分たちのマンションは自分たちで管理する」という意識を持って相談してみることもおすすめします。

防犯設備状況

マンションの防犯アンケート

マンションにセキュリティを求める方は多いことが当社のアンケートよりわかっています。(マンション管理に求めるものは質かコストか?

91%のマンションで防犯設備を有しており、その中でも防犯カメラは9割以上のマンションで設置されています。ついで多いのがオートロックで62.6%のマンションで設定されています。

人的な被害だけでなく、マンションの街灯が割られた、落書きされたなどの事件が起きた場合、誰がやったのかわからなければ管理組合からの管理費負担で修復しなければならない、ということもありますので、設備やマンションそのものを見守るという意味でも防犯カメラの設置は多いのではないでしょうか?

実態調査の総評

7割のマンションでは修繕積立金は足りるとされていますが、「足りている」と回答しているのは築年数が浅く、まだ大規模修繕を行っていないマンションが多く、年数が経っているマンションでは修繕金が足りないという構図になっています。

つまり、マンションの経年劣化に対して、備えができていないということになります。当社には管理会社への不満も多く寄せられますが、同じように修繕についても相談を受けます。

早くから修繕金の積立を増やしておくことは、マンションで暮らす上での安心に繋がるのではないでしょうか。

また年数が経過しているマンションほど、マンションの管理に無関心になっているようです。マンションは財産です。少しでも興味をもってマンション管理に取り組んで頂けたらと幸いです。

記事監修

マンション管理士:古市 守(ふるいち まもる)

管理会社変更をはじめとするマンション管理組合のコンサルティング、自治体のマンション調査、マンション管理コラムの執筆・監修などで活動。

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