管理者必読!マンション駐車場のサブリースのメリットとデメリット

マンション駐車場のサブリース

マンションの管理組合の収入源は非常に限られています。駐車場収入は、実態として管理費に次ぐ大きな柱です。これが落ち込むと、管理費会計にしても、修繕積立金会計にしても収支が赤字になりかねない大きな問題となります。

世の中には、稼働率の落ち込んでいるこうしたマンションの駐車場を管理組合から一括契約で借上げて、自分たちのマージンを上乗せした駐車場使用料で、エンドユーザーを探して貸し出すサービスが存在します。

これがマンションの駐車場のサブリースであり、料金は概ね月額使用料の40%程度です。

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マンションの駐車場稼働率が落ち込む理由

マンションに付置される駐車場の台数は、バブル期であれば、住戸数の100%必要と言われていました。デベロッパーは駐車場の付置率を上げることが、マンション販売に貢献するものと、最近まで考えていました。

そのため、限られたスペースで、駐車場の付置率を上げるために、機械式駐車場がマンションに設置されることが一般的となっています。現在でも、行政によりマンションの住戸数に対して何割の駐車場を設置するか義務付けています。

もともと、マンションは、駅に近いとか、立地で戸建住宅に勝つ条件で販売をはじめた事がスタートラインでした。『マンションなら駅から近い、買い物に便利』ということが当初は売りだったのです。

しかし、バブルが過ぎた今、『駅から近い』という立地が災いして、駐車場の稼働率が下がっている事例が多々あります。駅から近く、駅前に商店も多いため、車を所有しなくても、十分生活ができてしまうためです。また現在の車離れも影響しているのではないでしょうか?

このような要素があるにもかかわらず、現在でも行政の指導する駐車場付置率の義務化(バブルの頃よりは、もちろん緩くなっていますが)のアンマッチにより、分譲当初から駐車場の借り手が思ったほど付かないマンション多くあります。

駐車場サブリースのメリット・デメリット

メリットは収入源の確保

例えば、駐車場が10台空いていたとします。1台あたり5千円/月額の収入があるはずが、駐車場利用がなければ、全くの0です。駐車場サブリース業者はこれを40%、つまり2万円でまとめて借りてくれるサービスです。

放っておけば、5万円/月額の収入が全く得られない事態に対して、月額使用料の40%を支払ってもらえれば、毎月2万円/月額の収入を得ることができます。管理組合側からすると安いと思われるかも知れませんが、何もしなければ収入はゼロなので、管理費や修繕積立金としての収入が確保できること、これがサブリースのメリットです。

なお、多くのマンションでは修繕積立金が不足しているのが実情です。詳細は修繕積立金の相場と適正額をご参照ください。

空車率が高いのであればサブリースでマンションの収入を増やすことは一つの有効な手段ではないでしょうか?

デメリットはセキュリティと税金

サブリースを提案したときに、マンション居住者の方々が一番気にされるのが、セキュリティの問題です。例えば最近のマンションは、駐車場への出入り口にシャッターが備えられています。シャッターによりマンションの駐車場には居住者以外は出入りできず、セキュリティーが確立されています。

サブリースという形で、駐車場を貸し出すと、貸し出し区画の数だけ、シャッターのリモコンを貸し出さなければなりません。機械式駐車場を貸し出す場合は、駐車機の操作キーも、当然貸し出すこととなります。

マンションの関係者以外の不特定多数の人の出入りを許していいのか、という議論がおこりますし、昇降横行の機械式駐車機を貸し出した場合、不慣れな外部使用者が、間違ったパレットに駐車してトラブルとなる可能性もあります。

また、サブリースを利用した場合、駐車場の利用料金に対して税金が発生します。

マンションの駐車場収入は、居住者が使用する前提では税金は発生していません。しかし、管理組合は、法人化していなくても《みなし法人》の扱いとなり、外部に駐車場を貸し出しをすると、収益事業とみられ、法人税が課税されるケースもあります。

これについては、管理会社やフロントマンではなく、税理士等の税務のプロに相談して、確認しながら進める必要があります。

サブリースの可能性とそれ以外の利用の可能性

では、サブリース以外にマンションの駐車場を有効活用する可能性は無いのでしょうか?

マンションにお孫さんが住んでいて、その近所に住んでいる祖父母の方が利用したいという需要があるように思います。なぜなら一般的なマンションは、来客用駐車場の設備がありません。しかし、毎週お孫さんに会いに来たい祖父母の方は、多くいるのですが車の駐車場所に困っていることがあります。

こういった親族の方向けに、特別使用料を設定し、規定料金より安く、サブリースより高く設定する特別料金を設定するのかも含めて月極で貸すことができないものかと思います。マンション居住者の親戚筋のみの出入りであれば、セキュリティも確保できます。

マンションの購入の動機にセキュリティを求めた方も多く、当社が把握している限りでは、反対意見によりサブリースが実現した例はありません。

しかし、それでもサブリースを検討する価値は十二分にあります。検討の結果、自分たちのマンションに合わない、そのような結論になるのであれば、サブリース以外の新しい方法を考える必要があるのではないかと思います。

記事監修

マンション管理士:古市 守(ふるいち まもる)

管理会社変更をはじめとするマンション管理組合のコンサルティング、自治体のマンション調査、マンション管理コラムの執筆・監修などで活動。

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